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ゲノムの組織化:HoxクラスターではMAZがCTCFを介する隔離のコファクターであることをCRISPRおよび生化学的スクリーニングによって確認

Nature Genetics 54, 2 doi: 10.1038/s41588-021-01008-5

CTCF(CCCTC-binding factor)はゲノムの三次元構造の組織化に重要である。分化の際には、Hox遺伝子クラスター内の活性な遺伝子と抑制された遺伝子がCTCFによって隔離される。本論文では、HoxAクラスターでのCTCF境界活性に必要な遺伝子を見つけるため、ゲノム規模のCRISPRノックアウト(KO)スクリーニングを行い、生化学的手法によって補完した。我々は、候補遺伝子の中から、MAZ(Myc-associated zinc-finger protein)がCTCFによる隔離のコファクターであることを明らかにした。MAZはクロマチン境界でCTCFと共局在し、CTCFと同様に、コヒーシンサブユニットRAD21と相互作用した。MAZのKOによって、トポロジカルドメイン(TAD)内の遺伝子発現や局所的な接触が乱れた。MAZモチーフの欠失は、CTCFモチーフの欠失と同様に、分化の際にCTCF境界の直後での後側Hox遺伝子の脱抑制につながり、その結果、マウスでホメオティック形質変換が引き起こされた。従って、MAZは発生過程での適切な隔離、遺伝子発現、ゲノム構造に関与する因子である。

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