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不眠症:不眠症のゲノムワイドメタ解析による、代謝および精神疾患に関連する遺伝子の優先順位付け

Nature Genetics 54, 8 doi: 10.1038/s41588-022-01124-w

非常に一般的な遺伝性睡眠障害である不眠症に対して、十分な治療法は現在のところ確立されていない。最大130万人の被験者を対象としたこれまでのゲノムワイド関連解析により、200以上の関連座位が同定された。この極端な多遺伝子性は、さらに多くの遺伝子座がまだ発見されていないことを示唆している。今回の研究では、59万3724症例および対照群177万1286例と、サンプルサイズをおおよそ倍にして統計的検出力を高めた結果、554のリスク座位(364の新規座位を含む)を同定した。この膨大な数の座位を活用するために、外部の生物学的リソースおよび、リスク座位間の機能的相互作用を利用して、遺伝子の優先順位付けを行う新規の戦略を提案する。リスク座位に関連する3898遺伝子のうち289遺伝子を優先順位付けし、これらが脳組織に特異的な発現を示すことと、シナプス情報伝達および神経分化に関わる特定の遺伝子セットにおいて濃縮していることを見いだした。本研究では、この新しい遺伝子優先順位付け戦略により、従来のアプローチでは見逃されてきたであろう不眠症の機序について具体的な仮説が得られることを示す。

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