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認知機能:タンパク質コードする遺伝子の希少バリアントが成人の認知機能に及ぼす影響

Nature Genetics 55, 6 doi: 10.1038/s41588-023-01398-8

ヒトの認知機能は、遺伝的な影響を強く受けていることを示す説得力のある研究結果が得られている。本研究では、タンパク質コード遺伝子の希少バリアントが認知機能に影響を及ぼしているかどうかを調べるために、成人集団(n = 485,930)を対象に大規模なエキソーム解析を実施した。効果量の大きいコード領域の希少バリアントを介して成人の認知機能に関連を示す8つの遺伝子(ADGRB2KDM5BGIGYF1ANKRD12SLC8A1RC3H2CACNA1ABCAS3)が特定された。認知機能と関連する希少な遺伝的構造は、神経発達障害のそれと部分的に重複している。KDM5Bを例に取り、これらの遺伝子の遺伝子量が、マウスおよびヒトの認知的形質、行動的形質、分子的形質の個体差を決定している可能性があることを示した。さらに、希少バリアントとありふれたバリアントが関連シグナル上で重なり合い、認知機能に相加的に寄与している証拠を提示した。本研究は、コード領域の希少バリアントが認知機能に関連していることを示し、正常な成人集団における認知機能の分布が、影響力の大きい単一遺伝子性の影響を受けていることを明らかにしている。

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