In This Issue

カラーイメージング法

Nature Photonics 2, 7 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue67802

サブ波長分解能の実用的なイメージング法を開発することは、多くの光学研究者、特に細胞の生体イメージングに携わる研究者にとって非常に興味深い。今月号では、河田聡らが、理論シミュレーションによって裏付けられた、カラー伝送が可能であり遠距離場で機能するサブ波長イメージング法について報告している。河田らのチームは、近年集中的に研究されているメタマテリアルを利用する方法ではなく、積み重ねられた銀ナノロッドとプラズモニクスを利用する方法を提案している。イメージング対象となる物体からのエバネッセント光場でナノロッドのプラズモンを励起するというアイデアであり、これらのプラズモンはナノロッド・スタックに沿って移動した後、光信号に変換されて従来型の検出器によって画像化される。画像をマイクロメートルスケールの距離にわたって転送できる可能性があること、ならびにナノロッド・スタックを先細りにしてユーザー側のスタック直径を大きくすることによって画像拡大が可能となることが、計算で明らかになっている。

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