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  • 三角形でトポロジカルなレーザー

    量子カスケードレーザーと呼ばれる素子は、有用なテラヘルツ放射を作るが、その性能は通常、製造上の欠陥に非常に敏感だ。今回、この制約が、トポロジカル・ロバスト(頑健)性と呼ばれる性質を使って克服された。

    2020年5月号

  • 国際的ながんゲノム解析プロジェクトの大きな成果

    大規模な国際共同研究で、38種類の腫瘍に由来する2600例以上の全ゲノム情報について多面的な解析が行われ、がんの遺伝学的な基盤を解明するための多くの手掛かりが得られた。

    2020年5月号

  • 免疫療法の最前線に位置するB細胞

    このほど3つの研究から、免疫療法を受けた患者の良好な転帰に関連する免疫の2つの重要な構成要素が明らかになった。それは、B細胞と、それを含む三次リンパ組織様構造である。

    2020年4月号

  • 結核ワクチンの効果的な接種経路は?

    結核の予防に広く使われているワクチンは、通常は皮内接種されているが、静脈内接種することで効果が大きく改善され、ほぼ完全に結核を予防できることが分かった。

    2020年4月号

  • 宇宙の暗黒時代を銀河団で調べる

    遠方の銀河団の観測で、そこではビッグバンからわずか3億7000万年後に星形成が始まったことが分かった。この観測結果は、最初の星と銀河は、宇宙のどこでいつ現れたのかについて重要な手掛かりを与えてくれる。

    2020年4月号

  • 有用な二次元材料の汎用的な作製法

    有用で安定な二次元材料を容易に作製できる、汎用的な方法が開発された。この方法は工業スケールに拡張できる可能性があり、二次元材料の市場進出への重要な足掛かりになると期待される。

    2020年4月号

  • 量子ゆらぎによる熱伝達を観測

    真空の隙間で隔てられた2つの物体間で、量子ゆらぎによる熱輸送が可能であることが実験で示された。この効果は、ナノスケールの素子での熱伝達やその制御に利用されるかもしれない。

    2020年3月号

  • 既製の細胞性の栓が皮膚創傷を治す

    皮膚下の繊維性組織からなる薄い層には、すでに出来上がっている可動性の細胞シーラントが含まれており、それによって深い創傷が治癒するという研究結果が報告された。この知見は瘢痕や潰瘍の治療に役立つ可能性がある。

    2020年3月号

  • 太陽の秘密に間近で迫る

    米航空宇宙局(NASA)の太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブは2018年に打ち上げられ、太陽の周りの楕円状軌道を回って太陽に何度も接近しながら観測を行っている。パーカー・ソーラー・プローブの最初の観測結果が報告され、太陽とその周囲の環境に関する理解が深まった。

    2020年3月号

  • 細菌の外膜を標的とする新しい抗生物質

    グラム陰性細菌がグラム陽性細菌に比べて抗生物質に対して抵抗性を示すのは、外膜と内膜という二重の膜によって守られているからだと考えられている。実際に、いくつかのグラム陰性細菌は抗生物質による治療が困難だ。今回この障壁を克服できる複数の化合物が作り出された。これらの化合物はおそらく、外膜の重要なタンパク質を標的としている。

    2020年3月号

  • 陽子半径の謎に進展

    ミューオン水素の分光で得られた陽子半径の測定値は、それまでの陽子半径の測定結果と食い違い、議論を巻き起こした。今回、通常の水素を使った陽子半径の精密な測定が、原子物理学と原子核物理学の手法でそれぞれ行われ、いずれもミューオン水素で得られた結果と一致した。

    2020年2月号

  • V(D)J組換えとクラススイッチを支配するのは1つの環

    免疫系のT細胞受容体や抗体をコードする多様な遺伝子は、離れた場所にあるDNA領域が並置されて、連結される組換えが起こることで形成される。今回、B細胞受容体のV(D)J組換えと抗体のクラススイッチ組換えのどちらもが、コヒーシンと呼ばれるタンパク質の環を介した DNAの突出に依存して起こるらしいことが分かった。

    2020年2月号

  • 細胞を保護する強力なシステムが明らかに

    フェロトーシスと呼ばれるタイプの細胞死を防ぐメカニズムが発見されたことで、生体膜の至る所に存在する保護的な成分の再生システムが明らかになり、抗がん剤の標的となる可能性がある。

    2020年2月号

  • 2020年1月号

  • 喫煙と糖尿病を結ぶ経路が明らかに

    脳内でのニコチンに対する反応と膵臓での糖代謝をつなぐシグナル伝達経路が発見された。これは、喫煙により糖尿病発症リスクが高まる理由を解明する手掛かりとなる。

    2020年1月号

  • 神経興奮は寿命を短くする

    神経系から発せられる信号は強力な寿命調節因子である。今回、全体的な神経興奮も寿命の重要な決定要因であるらしいことが明らかになった。

    2020年1月号

  • 代謝と遺伝子を結び付ける乳酸

    細胞では、ヒストンタンパク質の化学的修飾により、遺伝子発現の一部が調節される。今回、乳酸分子に由来するラクチル化が発見され、細胞で遺伝子発現と栄養の代謝を結び付ける経路が明らかになった。

    2020年1月号

  • 小地震も大地震も始まりは似ている

    小さな地震と大きな地震の始まりは、よく似ているのか、あるいは異なっているのか、という問題は、地震学の長年の課題だ。日本周辺の地震を分析した結果、一部のケースでは、小さな地震と大きな地震の始まりはほぼ同一であることが分かった。

    2019年12月号

  • オンラインヘイトの力学

    ソーシャルメディアプラットフォームにおけるオンライン上のヘイトグループの力学の分析から、ヘイトスピーチを禁止する現行のアプローチではうまくいかない理由が明らかになり、オンラインヘイト撲滅に有効な可能性のある4つの戦略の基礎が示された。

    2019年12月号

  • フッ素とアミド基の連続導入に成功

    これまで合成が不可能だった、フッ素原子とアミド基を近接して持つ化合物群の実用的な合成法が考案された。この反応は、創薬分野で大いに役立つ可能性がある。

    2019年12月号