注目の論文
これから認知機能が低下していく患者を見つける
Nature Medicine
2014年3月10日
Finding patients on the road to cognitive decline
10種類の代謝産物を用いた血液プロフィールを利用すれば、認知機能の正常な高齢者が2-3年以内に認知症を発症するかどうかを、90%の確率で予測できるとの報告が寄せられている。
アルツハイマー病(AD)治療の難しい課題は、発症前にタイミングよく予防治療を行えるよう、今のところ認知機能は正常だが実は認知症を発症する恐れが高い高齢者を、いかに見つけ出すかである。
Howard Federoffたちは、細胞膜の構成成分やその誘導体である10種類の代謝産物が、バイオマーカーとなるのを発見した。このバイオマーカー群には、認知症の発症よりも前に、脳内ニューロンの初期の退行性変化が現れるという。アルツハイマー病患者に対する治療は、早い段階で始めるほど効果が上がると考えられているので、今回の知見は、認知症の臨床試験の際に患者の選択に役立つ可能性がある。
doi: 10.1038/nm.3466
注目の論文
-
6月28日
考古学:古代エジプトの書記官の職業上のリスクScientific Reports
-
6月27日
生物工学:「RNAブリッジ」を用いた新しい遺伝子編集法Nature
-
6月25日
メンタルヘルス:治療抵抗性のうつ病に経口ケタミン錠が有効Nature Medicine
-
6月19日
医学:血中のタンパク質がパーキンソン病の予測に役立つかもしれないNature Communications
-
6月18日
公衆衛生:精神的ウェルビーイングは健康な加齢を促進するNature Human Behaviour
-
6月13日
考古学:マヤ文明の人身供犠儀式の詳細が古代ゲノムの解析により明らかにNature