注目の論文
ネアンデルタール人と現生人類の脳の比較
Nature Communications
2011年12月14日
Comparing Neanderthal and modern human brains
現生人類(Homo sapiens)の脳とネアンデルタール人の脳を比較したところ、現生人類の脳底部に独特な構造があることが明らかになった。ネアンデルタール人と現生人類という2つの遺伝的に異なる進化系統からは、同じように大型の脳をもつヒト種が生じたが、今回の研究によって、脳領域の再編成が異なっていることが判明し、このことと頭蓋骨の全体的な形状が、現生人類の学習能力と社会性に寄与した可能性がある。 M Bastirたちが今回行った、現生人類とネアンデルタール人の頭蓋骨の三次元表面形状解析により、現生人類の嗅球のほうが大きいことなどの独特な特徴が明らかになった。嗅球が大きいことは、現生人類のほうが高度な臭覚系を備えていたことを示唆しており、このことが、現生人類の神経と行動の進化に影響を与えた可能性が考えられる。
doi: 10.1038/ncomms1593
注目の論文
-
6月25日
気候変動:極端な山火事が過去20年で倍増Nature Ecology & Evolution
-
6月14日
気候変動:ハドソン湾の無氷期が長くなるとホッキョクグマ個体群の規模縮小につながる可能性があるCommunications Earth & Environment
-
6月11日
火星の火山で検出された朝の霜Nature Geoscience
-
6月7日
気候:熱帯低気圧の頻発化は海鳥類個体群に致命的な結果をもたらすCommunications Earth & Environment
-
6月4日
地球科学:地球の水循環が40億年前に始まっていた証拠Nature Geoscience
-
6月4日
健康:国際的な汚染がヨーロッパでのオゾン関連死の大半に関係しているNature Medicine