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抗体の質を評価する

Nature Geoscience

2015年6月30日

Assessing antibody quality

Nature Geoscience

抗体の質を評価する確実な方法についての報告が、今週のオンライン版に掲載される。

科学的研究結果の再現性は、生物医学研究の重大な関心事である。特に、抗体の信頼性に伴う問題は、広く利用されているこのタンパク質結合試薬の質を向上させる取り組みを刺激してきた。

Aled Edwardsたちは、質量分析法を利用して免疫沈降実験の抗体の性能を点数化する標準作業手順を紹介している。免疫沈降実験において抗体は、複雑な混合物中の標的タンパク質と特異的に結合し、それを分離するのに利用される。研究チームは、152種類のヒトタンパク質を標的とする1000種類以上の抗体にこの方法を用い、抗体を「ゴールドスタンダード(分離されたタンパク質のなかで目的の標的タンパク質が最も多かったもの)」、「不確実(標的タンパク質は分離されたがそれが最多ではなかったもの)」、または「失格(標的タンパク質が全く分離されなかったもの)」に分類した。独立した5施設の研究者が標準作業手順の能力を検証した結果、この方法による抗体の分類が再現可能であることが示された。

研究チームは、研究コミュニティーを基盤とする抗体評価の取り組みでこの方法を応用することができる可能性を示唆している。また、生物医学研究試薬として意図されている全ての抗体について、質量分析法に基づく一般に利用可能な評価データのパッケージを付けることを訴えている。

doi: 10.1038/nmeth.3472

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