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心臓病リスクに影響を与えるに十分な血圧関連の遺伝的差異

Nature Genetics

2009年5月11日

Genetic differences in blood pressure enough to affect heart risks

Nature Genetics

個人間のわずかな遺伝的差異が血圧のわずかな個人差に寄与し、それが心臓発作と脳卒中のリスクに個人差を生じさせる上で十分であることが、2つの大規模なゲノムワイド関連解析で判明した。

Global BPgenとCHARGEという2つのコンソーシアムは、ヨーロッパ系の63,569人のゲノム全体にわたって遺伝子マーカーを調べ、一般的な検査項目である収縮期血圧と拡張期血圧、あるいは臨床診断された高血圧症と関連する多くのゲノム領域に遺伝子マーカーが含まれていることを確認した。

今回の2つの研究で示された10種の遺伝子多型が原因となった血圧の個人差が全体に占める割合は小さく、年齢、性別、肥満度指数(BMI)を考慮に入れて約1%であった。しかし、こうした遺伝子多型が組み合わさって作用する場合には、脳卒中のリスクを34%上昇させ、心臓発作など冠動脈事象のリスクを21%上昇させることと関連することが疫学研究で明らかにされた高血圧の原因として十分だと算定された。高血圧は、減量、塩分摂取量の削減、運動、アルコール摂取量の低減、あるいは抗高血圧薬によって健康な範囲まで下げることができる。

doi: 10.1038/ng.384

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