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一般的なタイプの肥満とそのリスクに関与する酵素

Nature Genetics

2008年7月7日

Enzyme implicated in risk of common obesity

Nature Genetics

ヨーロッパ系の人々において、一般的なタイプの肥満に対する高いリスクと関連する遺伝子の複数の多型が同定された。この成果を報告する論文は、Nature Genetics(電子版)に掲載される。一般的なタイプの肥満は、数多くの遺伝子多型の影響を受けており、それぞれの多型は、個人の肥満感受性に少量の寄与をしている。

PCSK1遺伝子の突然変異は、単一遺伝子の突然変異と関連するまれなタイプの肥満の一種を引き起こすことが既に明らかになっている。

ロンドン大学インペリアルカレッジ(英国)のP Froguelらは、PCSK1遺伝子の複数のありふれた多型が、複数の遺伝子が役割を果たしている可能性が高い、より一般的で複雑なタイプの肥満の素因となっているかどうかを調べた。PCSK1タンパク質のアミノ酸配列を変化させる3種類の多型の出現頻度は、ヨーロッパ系の肥満者(13,000人以上)のゲノムの方が、肥満でない対照群のゲノムよりも高かった。この3種類の多型は、小児肥満に対する高いリスクとも関連していた。PCSK1は、エネルギー代謝を調節するホルモンを不活性型から活性型へ変換する酵素である。Froguelらは、体重の調節と大きく関連するPCSK1タンパク質の基質を具体的に同定する必要性を強調している。

doi: 10.1038/ng.177

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