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配偶者選択:味覚が問題

Nature Neuroscience

2011年4月25日

Mate selection: it’s a matter of taste

Nature Neuroscience

ショウジョウバエの雄は味覚ニューロンにあるタンパク質受容体を利用して、ライバルになりうる相手のフェロモンを感知することが、Nature Neuroscience(電子版)の論文で報告されている。この研究は、動物の社会行動がフェロモンを階層的に感知することで導かれるという説を裏付ける新たな証拠となる。

有性生殖に頼るほとんどの動物と同様、雄のショウジョウバエは配偶者となる雌と競争相手となる雄を識別しなければならない。D Andersonらは、正常な雄のハエが、ほかの匂い物質は正常レベルだがある特定のフェロモンを欠失している変異体雄に対しては、雄どうしの求愛行動の増加、攻撃性の減少を示すことを見いだした。苦味を感知するニューロンの特定の味覚受容体が欠失した雄のハエは、ほかの雄を敵と見なすよりも「求愛」する傾向があった。

この研究は、ショウジョウバエの雄どうしの攻撃行動を指令する嗅覚刺激シグナルが、味覚フェロモンに管理されている可能性を示唆する。

doi: 10.1038/nn.2800

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