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【物理学】液滴が跳ね返って回転運動を始めるような固体表面の作り方

Nature Communications

2019年3月6日

Physics: Putting a spin on droplets

Nature Communications

跳ね返った水滴が毎分7300回転を超える速度で回転運動するような表面を作製する方法を紹介する論文が、今週掲載される。この知見は、水力エネルギーの回収や、自己洗浄(セルフクリーニング)、着氷防止に応用できると考えられている。

液滴が固体表面にぶつかった後どうなるか(跳ね返るのか飛び散るのか)は、その固体の構造と化学的特性に依存する。しかし、こうした液滴は変形しやすく、液滴と固体の接触時間が非常に短いことから、液滴の挙動を操作することは難題である。

今回の研究で、Yanlin Songたちは、化学的パターン形成法を採用して、疎水性(撥水性)の低接着性表面に高接着性のらせんパターンを作り出した。この表面に液滴がぶつかると、表面パターンによって非軸対称のピン止め力(軸周りに発生する非対称の力)が生じ、跳ね返った液滴が回転運動した。

Songたちは、今回観測されたプロセスによって、液体の運動をきめ細かく制御する方法への新たな道が開けるという見解を示している。

doi: 10.1038/s41467-019-08919-2

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