注目の論文
心臓の生物学的ペースメーカーに向けて
Nature Biotechnology
2012年12月17日
Toward a biological pacemaker for the heart
げっ歯類の心臓細胞を、遺伝子治療によって、特殊な心臓ペースメーカー細胞へと変換したとの報告が寄せられている。この方法を最適化してヒトに使えるよう改良すれば、やがては人工ペースメーカーの代わりになるかもしれない。
心臓の洞房結節にある少数の特殊化した細胞が、心臓の拍動のリズムを制御している。これらの細胞の機能が病気や加齢のために衰えると、生命の維持に差し障るほど拍動が遅くなったり、不規則になったりする。現在の唯一の治療法では、人工ペースメーカーを埋め込まなくてはならない。
Eduardo Marbanたちは、胚発生の際に天然のペースメーカー細胞の形成にきわめて重要な働きをする一群の遺伝子を検討し、不活化ウイルスを利用してそのうちの1つをげっ歯類の心臓細胞に導入すると、導入した細胞が、機能をもったペースメーカー細胞に変換されることを明らかにした。
doi: 10.1038/nbt.2465
注目の論文
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature
-
7月10日
バイオテクノロジー: 培養肉の風味を改善するNature Communications
-
7月9日
微生物学:自閉症スペクトラム障害は子どもの腸内細菌叢の変化と関連するNature Microbiology
-
7月9日
ウイルス学:牛H5N1インフルエンザの感染と伝播Nature
-
7月4日
考古学:チベット高原でデニソワ人が活動していたことを示す動物の骨Nature
-
7月4日
古生物学:オオサンショウウオに似た捕食動物Nature