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【がん】皮膚がん治療で媒体クリームの果たす重要な役割

Nature Communications

2013年3月6日

Cancer: The medium matters

Nature Communications

皮膚がん治療用のクリームにおいて、これまで活性成分ではないと考えられていた成分をマウスの皮膚に塗ったところ、マウスの免疫系が刺激されたことがわかった。この新知見は、実薬と媒体クリームの両方の組み合わせが、ヒトにおける治療の成功に寄与している可能性を示唆している。この結果を報告する論文が、今週掲載される。

非黒色腫皮膚がんを緩和するために広く使用されているクリームの1つでは、免疫系を刺激する薬物イミキモドが媒体クリームに溶かし込まれている。イミキモドを用いると、免疫系に刺激を与えて腫瘍細胞を攻撃させると考えられている皮膚の炎症経路が活性化する。今回、M van den Broekの研究チームは、マウスを用いた研究で、このクリームが、別の複数の免疫経路を活性化させ、その一部は、媒体クリームのみによって刺激されることを見いだした。そして、このクリーム剤がマウスの皮膚に十分な効果を示すかどうかは、使用される媒体クリームとイミキモドの両方に依存していると結論づけた。非黒色腫皮膚がんやイミキモドの使用が承認されているその他のいくつかの皮膚疾患(例えば、外陰部疣贅や日光角化症)に対する、この治療法の効果に関して、この媒体クリームの寄与の程度は検証されていない。

doi: 10.1038/ncomms2566

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