注目の論文
アレルギー傾向の解明
Nature Immunology
2009年6月29日
Uncovering allergy bias
アレルギーを発症しやすいヒトがいるのはどうしてかの説明に役立つ遺伝子が見つかった。この知見によって、感染症、自己免疫疾患、アレルギー疾患の易罹患性に影響する免疫細胞が、どのように調節されているのかについての理解が深まった。
「タイプ2」免疫は寄生虫に対する防御に必要だが、アレルギー反応にも結びつく恐れがある。M Bixと久保允人のグループは、「タイプ2」免疫の発生の原因となる遺伝的傾向が、遺伝子Minaの発現にあることを突き止めた。
Minaは、アレルギーに似た免疫応答を誘導する役割を担う重要な分子インターロイキン4(IL-4)の早期発現を阻害する。アレルギーを起こしやすいマウスの免疫細胞はMinaタンパク質の発現量が少なく、そのために、このような遺伝的傾向をもたないマウスの免疫細胞よりもIL-4を発現しやすい。
doi: 10.1038/ni.1747
注目の論文
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature
-
7月10日
バイオテクノロジー: 培養肉の風味を改善するNature Communications
-
7月9日
微生物学:自閉症スペクトラム障害は子どもの腸内細菌叢の変化と関連するNature Microbiology
-
7月9日
ウイルス学:牛H5N1インフルエンザの感染と伝播Nature
-
7月4日
考古学:チベット高原でデニソワ人が活動していたことを示す動物の骨Nature
-
7月4日
古生物学:オオサンショウウオに似た捕食動物Nature