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自然な記憶を評価

Nature Immunology

2009年11月23日

Assessing natural memory

Nature Immunology

免疫細胞が天然の病原体をどのようにして記憶するかは、感染経路に応じて異なるという。この発見は、ヒトの長期的な免疫防御を実現するためのワクチン戦略に影響を与えそうだ。

M Jenkinsたちは、独特な標識を発現する細菌をマウスに感染させ、記憶CD4+ T細胞(ヘルパーT細胞ともよばれる)の発生と機能を調べた。特異的な記憶CD4+ T細胞数は標識を利用して計測できるので、自然感染の際の記憶細胞生成とその寿命をより正確に測定できる。

感染が血流を介して直接起こった場合は、細菌が感染した宿主細胞の破壊を助ける炎症性分子γ-インターフェロン(IFN-γ)を発現するT細胞が多く刺激された。ワクチンを経鼻投与すると、インターロイキン17(IL-17)を生産する免疫細胞数が多くなった。IL-17はさらに多くの免疫細胞を動員し、抗微生物応答の引き金となる。驚いたことに、IL-17発現免疫細胞は寿命が短くて感染後数週間で減少するのに対し、IFN-γを生産する記憶細胞は何か月も長く生き残った。

doi: 10.1038/ni.1826

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