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細菌のスキンケア

Nature Medicine

2009年11月23日

Bacterial skin care

Nature Medicine

皮膚に常在する細菌が、皮膚の炎症を制御している可能性があるという。

皮膚の正常な細菌叢にはブドウ球菌属の菌類が含まれる。この菌が皮膚のある層の下に入ると炎症が起きるが、皮膚の表層にいるときには無害である。R Galloたちは、ブドウ球菌が皮膚の炎症を阻害する仕組みを発見した。ブドウ球菌が作り皮膚細胞に作用するLTAという分子の量が、この阻害を左右する。

皮膚細胞が炎症促進性分子を放出するには、病原体を感知するTLR3とよばれる受容体の活性化が必要だが、ブドウ球菌のLTAは、TLR2という別の病原体受容体に作用して、炎症促進性分子の放出を阻害する。今回の研究によって、皮膚の細菌叢が皮膚の特定の炎症応答を制御していることが、初めて明らかにされた。

doi: 10.1038/nm.2062

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