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ALSの理解を予感させる新しい遺伝子の同定

Nature Neuroscience

2013年5月27日

The identification of new gene mutations heralds insight into ALS

Nature Neuroscience

SS18L1あるいはCRESTとよばれる遺伝子の変異は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する危険因子となるかもしれないとの報告が、今週オンライン版に掲載される。この研究は、ALSに対する遺伝的危険因子の一覧を増強するものである。

一般にルー・ゲーリック病とよばれるALSは、進行性の神経変性疾患で、上位および下位運動ニューロンの選択的変性と死滅を特徴とする。これらニューロンは筋収縮を制御しており、そのため麻痺や最終的には死につながる。ALS発症にかかわるとされる遺伝子がいくつか記載されているものの、大多数の症例は原因不明である。

他の遺伝子変異がALS発症に影響する可能性を探る試みの中で、Aaron D. Gitlerたちは、患者とその非罹患の生物学的両親からなる3人を一組とし、その47組からの遺伝情報を調べ、患者に見つかる変異配列のうち両親には見つからない遺伝子を探した。そして、GitlerらはCREST遺伝子に変異を発見した。この遺伝子は、患者の1人のニューロン、およびALSの病歴をもつ別の家系のニューロンにおいて豊富に発現している。CRESTの変異がALS病態を導く機構について正確に調べる必要はあるものの、この研究は重要な方向に向けての最初の一歩を示している。

doi: 10.1038/nn.3412

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