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遺伝子発現の‘In-tissue’解析

Nature Methods

2013年7月15日

‘In-tissue’ analysis of gene expression

Nature Methods

短いRNA断片の配列を解読することによって組織検体内の直接的な遺伝子発現解析を可能にする方法が、今週オンライン版に掲載される。この方法は、生体試料中の細胞の特別な遺伝子変異の検出にも利用可能である。

現在RNA配列解読に利用可能な技術は細胞から抽出したRNA転写物を用いるため、遺伝子発現データを細胞の組織内での空間的構成に関する情報と容易に結びつけることはできない。

Mats Nilsson、Carolina Wahlbyたちは、mRNA分子の4塩基対の断片をin situ(つまり組織内)で解析する方法を開発した。研究チームは、その方法を利用して乳がんの生検組織中のHER2遺伝子を検出した。これは、検体内のがん性組織と非がん性組織とを識別するのに有用であった。さらに長いRNA検体の配列が解読されるようにするにはこの方法をさらに発展させる必要があるが、研究チームは、無損傷乳がん組織検体中の異なる細胞に存在する個々の遺伝子の発現を検出するには4塩基の配列で十分であることを明らかにしている。この方法は組織内の遺伝的な違いを明らかにするのに有用であり、組織が悪性化したときに活性化される遺伝子プログラムの解明を進展させると考えられる。

doi: 10.1038/nmeth.2563

英語の原文

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