注目の論文
危険に備えて切り換え
Nature Immunology
2013年10月14日
Switched on to danger
無害な細菌と有害な細菌とを見分けるという難問に、マウスの免疫系がどのように取り組んでいるかが明らかになった。
Stanimir IvanovとCraig Royは、病原性のレジオネラ菌(Legionella)と非病原性の変異レジオネラ菌に対するマウスの免疫応答に着目した。非病原性菌に感染した細胞では抗炎症性応答は起こらないが、病原性細菌の方は、mTORと呼ばれる重要な細胞分子を破壊することが分かった。このmTORの破壊がスイッチとなって、特定の炎症遺伝子が選択的にタンパク質へと翻訳され、防御免疫応答が開始する。この単純な切り換え機構のおかげで免疫系は、一方では、脅威にならない細菌を効率よく「無視」して不必要な炎症を避けながら、他方では必要な場合に備えて防御を強化できる。
doi: 10.1038/ni.2740
注目の論文
-
12月13日
Nature Medicine:2025年の医療に影響を与える11の臨床試験Nature Medicine
-
12月13日
進化:最古の現生人類ゲノムから、4万5,000年前にネアンデルタールとの混血があったことが判明Nature
-
12月12日
進化:ワニはどのようにして皮膚を得たのかNature
-
12月12日
天文学:Firefly Sparkleが初期の銀河形成に光を当てるNature
-
12月12日
医学:マウスの子癇前症に対するmRNA療法の提供Nature
-
12月10日
加齢:脳の老化に関連する重要なタンパク質の発見Nature Aging