注目の論文
組織内の力を測定する
Nature Methods
2013年12月9日
Measuring force within tissue
任意の生物の組織内の機械的応力を測定する方法論が、今週のオンライン版で発表される。この方法は、機械的な力が発生途上組織と成熟組織の双方で形状、構造、および機能に寄与する仕組みの研究を可能にすると考えられる。
生物の組織は動的な構造体である。とりわけ発生中には、細胞の運動と機械的な力が、発生途上の組織や臓器の形状、ひいては機能に対して、重要な役割を担っている。
Otger Campas、Don Ingberたちは、機械的特性が明確な安定した微小油滴を利用して、組織内の力を測定した。研究チームは、目的とする細胞のリガンドでその油滴を包み、培地中で維持された生きている組織にその油滴を注入した。周囲の細胞は油滴を押したり引いたりし、その形を変化させる。その変形を正確に測定してモデリングと組み合わせることにより、その部位での組織内の機械的な力が推測された。研究チームはこの方法を利用して、三次元的な細胞凝集体とともに、マウス胚から取り出して培地中で維持した下顎組織の内部で、力のモニタリングを行った。
doi: 10.1038/nmeth.2761
注目の論文
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature
-
7月10日
バイオテクノロジー: 培養肉の風味を改善するNature Communications
-
7月9日
微生物学:自閉症スペクトラム障害は子どもの腸内細菌叢の変化と関連するNature Microbiology
-
7月9日
ウイルス学:牛H5N1インフルエンザの感染と伝播Nature
-
7月4日
考古学:チベット高原でデニソワ人が活動していたことを示す動物の骨Nature
-
7月4日
古生物学:オオサンショウウオに似た捕食動物Nature