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酸で結核と戦う

Nature Medicine

2008年7月21日

Fighting tuberculosis with acid

Nature Medicine

体には天然の防御機構が備わっているが、結核菌がこの仕組みに打ち勝つのを助ける特殊なタンパク質が突き止められた。免疫細胞は結核菌を取り込んで消化するために酸性化という方法を使うが、このタンパク質は酸性化に対する抵抗力をもたらす。

酸性化は、免疫細胞やマクロファージが結核菌Mycobacterium tuberculosisと戦う際に使う重要な武器だが、酸が結核菌を殺すのか、また病気の発症に酸性化抵抗性が必要なのかは明らかになっていない。

S Ehrtたちは、結核菌が実際にマクロファージの内部の酸性環境のもとでも、抵抗性をもたらす特殊なタンパク質の働きによって生きていけることを発見した。このタンパク質がないと結核菌は生き延びられず、マウスに対する毒性が著しく低下する。

この知見に基づいて、Ehrtたちは、酸性化抵抗性をもたらすこのタンパク質を標的にすれば、有望な抗結核療法になるだろうと述べている。

doi: 10.1038/nm.1795

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