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遺伝:重いにきびの発症リスクに関連する遺伝子多様体

Nature Communications

2014年1月8日

Genetics: New genetic risk variants for severe acne

Nature Communications

中国の漢民族集団における重症にきびに関連する2つの遺伝子多様体が新たに同定された。今回の研究では、重症にきびの遺伝的基盤に関する新しい知見が得られただけでなく、重症にきびに関与し、今後の治療標的となりうる生物学的経路が明確に示された。この研究結果を報告する論文が、今週掲載される。

重症のにきびは、一般的な皮膚疾患で、炎症性病変が広範に分布し、それが永久に傷跡となって残ることがある。にきびの発生に遺伝的要因が重要な役割を担うことは過去の研究で明らかになっていたが、そうした要因の解明は進んでいなかった。今回、Ya-Ping Zhangたちは、2つの異なる漢民族集団を対象とした全ゲノム関連解析と追試解析を行って、にきびの発生に影響を及ぼす可能性のある遺伝子を突き止めた。

Zhangたちは、重症にきびの発症リスクを高める可能性のある2つの遺伝子多様体を同定し、それぞれDDB2遺伝子とSELL遺伝子の近くに位置することを明らかにした。Zhangたちは、DDB2遺伝子とSELL遺伝子がステロイドホルモン代謝と炎症に関与することを指摘した上で、これらの遺伝子が、重症にきびの基盤となる生物学的機構において役割を担っている可能性があるとの見方を示している。 今回の研究で得られた知見は、重症にきびの原因機構の解明を進めるものと言える。

doi: 10.1038/ncomms3870

英語の原文

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