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がんに関与する再プログラム化遺伝子

Nature Genetics

2009年10月5日

Reprogramming gene plays a role in cancer

Nature Genetics

SOX2遺伝子が、肺と食道の扁平上皮がんで活性化することを報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この発見は、幹細胞とがんの新たな関連を浮き彫りにしている。

扁平上皮がんは、がんの一種で、皮膚、口、食道、膀胱、前立腺、肺などのいくつかの器官に形成する。肺扁平上皮がんは、肺がんの約25~30%を占め、喫煙と関連性がある。また、食道扁平上皮がんは、食道がん全体の10%未満で、喫煙と飲酒に関連している。

今回、ダナ・ファーバーがん研究所(米国マサチューセッツ州ボストン)のM Meyersonらは、SOX2遺伝子が肺と食道の扁平上皮がんで過剰に活性化していることを見いだした。SOX2遺伝子は、食道と気管の発達にとって重要な遺伝子であり、成熟細胞を再プログラム化して多能性幹細胞を樹立する際にも重要な役割を果たす。

doi: 10.1038/ng.465

英語の原文

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