注目の論文
個々のHIV-1ウイルス粒子を調べる
Nature Nanotechnology
2014年7月21日
Looking at individual HIV-1 virions
培養液内で単一のヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)を非接触で捕捉できる光ピンセット技術が開発され、個々のHIV-1ウイルス粒子の観測が可能になったことが、今週のオンライン版に報告される。今回の研究結果から、それぞれのHIV-1ウイルス粒子が異なる数のエンベロープ・タンパク質を持つことが明らかになり、感染や伝染にかなりの多様性があることが示唆された。
光ピンセット技術は、光子の運動量を利用して、物理的に接触せずに微小物体を捕捉・操作する技術である。従って、自然な条件の下で微小物体を調べることができる。 しかし、これまでの研究では、技術的な問題やバイオセーフティーの問題から、単一動物ウイルスを捕捉することができなかった。
今回Wei Chengたちは、超高分解能光ピンセットを用いてHIV-1ウイルス粒子を捕捉する手法を開発した。また、HIV-1ウイルス粒子ごとにエンベロープ・タンパク質(宿主細胞に侵入する際に重要な役割を果たす)の数が大きく異なり、その差が1桁以上にもなることを報告している。
doi: 10.1038/nnano.2014.140
注目の論文
-
12月13日
Nature Medicine:2025年の医療に影響を与える11の臨床試験Nature Medicine
-
12月13日
進化:最古の現生人類ゲノムから、4万5,000年前にネアンデルタールとの混血があったことが判明Nature
-
12月12日
医学:マウスの子癇前症に対するmRNA療法の提供Nature
-
12月12日
進化:ワニはどのようにして皮膚を得たのかNature
-
12月12日
天文学:Firefly Sparkleが初期の銀河形成に光を当てるNature
-
12月10日
加齢:脳の老化に関連する重要なタンパク質の発見Nature Aging