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デニソワ人の高地での生活を支えた動物資源
チベット高原のデニソワ人は、過酷な環境を生き抜くために、マーモットからハイエナまで実に多様な動物を狩って利用していた。
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古代DNAでたどる欧州の多発性硬化症の起源
1600人を超える古代人のゲノムの解析によって、現代の欧州人に見られる多様な形質の起源が明らかになった。
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ヒト族による既知最古の木製構造物
今回アフリカで、ヒト族が約47万6000年前に木材で構造物を作っていたことを示す証拠が発見され、中期更新世のヒト族に関する貴重な手掛かりが得られた。
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ラオスで現生人類の移動地図の再考を促す人骨が出土
ラオス北部の洞窟の深部で発見された人骨化石は、初期のホモ・サピエンスとみられることが分かった。現生人類が、想定を超える古い年代に東南アジアを通過していたことが示唆された。
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ホモ・エレクトスとみられる良好な頭骨が中国中部で出土
中国中部で、約90万年前の古人類の頭骨が発見された。先史時代にユーラシアの各地に居住していた旧人類の多様な系統樹の全貌がさらに詳細に示されると期待される。
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家族関係にあるネアンデルタール人集団を初めて発見
ネアンデルタール人社会の構造に関して、近親者の古代DNAが新たな知見をもたらした。
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最初期のヒト族は二足歩行も木登りも
チャドで発見されたヒト族の脚の骨1本と腕の骨2本は、700万年ほど前、ヒトとチンパンジーの系統が分かれた頃に、初期のヒト族が二足歩行性でありながら木登りもできたことを示唆している。
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古代DNA研究の先駆者にノーベル医学・生理学賞
ゲノム解析を利用して、ネアンデルタール人などの古代ヒト族種の実体を明らかにした古遺伝学者にノーベル医学・生理学賞が贈られた。
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現生人類の脳に優位性を与えた可能性のある遺伝子変異を発見
古代の絶滅ヒト族との比較から現生人類に見つかったある遺伝子変異は、古代ヒト族型遺伝子に比べてニューロンを増やす働きが強いことが分かった。
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デニソワ人とみられる歯の化石、東南アジアで初めて発見
デニソワ人の化石はシベリアとチベットでしか 見つかっていなかったため、確定すれば、デニソワ人が温暖な気候に適応できたことを示す最初の化石証拠となる可能性がある。
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人類進化への気候の影響を示した大規模シミュレーション
ホモ・サピエンスの出現には、アフリカ大陸南部の気象パターンの変化が寄与した可能性があることが、古気候の大規模シミュレーションで浮かび上がった。
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ヒトがアラビアを通って繰り返し分散した証拠
アラビア半島は、ヒト(現生人類に至る動物の系統)、およびヒト族の近縁種が アフリカを離れ始めたときの移動の要衝だった。考古学的証拠および当時の推定される気候から、初期人類がアラビアに居住していた時代のことが明らかになった。
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ネアンデルタール人のDNAがCOVID-19の重症化リスクを高める
SARS-CoV-2感染に重度の反応を示す人々の中には、DNAのある部分をネアンデルタール人から受け継いでいる人がいることが、遺伝子解析によって明らかにされた。ただし、ウイルスに対する反応様式の違いの全てがこの祖先によるわけではない。
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古代アフリカ人のゲノムから初期人類史の手掛かり
現生人類はアフリカ大陸全体をどう移動したのだろうか。このほど、サハラ以南のアフリカ人の原郷と考えられている地域にある既知最古の遺跡で、8000年前と3000年前の小児のDNAが回収された。
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2020年ジャパンプライズは低密度パリティ検査の考案者と古遺伝学の先駆者に
国際科学技術財団は2020年2月4日、ジャパンプライズ(日本国際賞)の受賞者を発表した。授賞式と記念講演は共に4月に行われる。
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エピゲノムからデニソワ人の肖像
エピジェネティクスに基づいて描かれたデニソワ人の肖像は、ネアンデルタール人に似た幅広の顔立ちであった。
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デニソワ人化石をチベットで発見
チベットで見つかった下顎骨はデニソワ人のものであることが、タンパク質解析だけで確認できた。今回の発見で、デニソワ人がシベリア以外にも広く分布していたことが裏付けられた。
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フィリピンの洞窟で発見された未知のヒト属
ルソン島で見つかった骨片は5万年以上前に存在していた短身種であることが明らかになり、ホモ・ルゾネンシスと命名された。
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古代人類の混血第一世代を確認
ロシアで発見された初期人類の化石が、異なる絶滅ヒト族間の混血で生じた第一世代のものであることが確認された。
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10万年さかのぼった初期人類の文化の起源
現生人類の文化の起源が従来の説よりも古いことを示す石器が発見された。それらはさらに、初期人類の技術や文化の発達が、気候の急激な変化や大地震と関連している可能性を示しているという。
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ホモ・サピエンスの移動に新説を突きつけたイスラエルの化石
アフリカ以外の場所で発見されたヒト化石の中で、これまでで最古のものが見つかった。この骨は、人類が18万年前にアフリカを離れたことを示唆している。
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ホモ・サピエンスの歴史を書き換える化石を発見か
モロッコで、31万5000年前のホモ・サピエンスと見られる人骨が出土した。この発見はホモ・サピエンスの起源を10万年さかのぼらせ、我々が進化した地がアフリカ東部に限らなかったことを示唆している。
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人類の北米への到達は通説より10万年も早かった?
米国カリフォルニア州の遺跡から出土したマストドンの折れた骨と割れた石の調査から、新世界に最初に到達したヒト族はホモ・サピエンスではなかった可能性が出てきた。
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ネアンデルタール人の歯石DNAから生活様式が見えてきた
歯石DNAにはマイクロバイオームなどの情報が詰まっている。このたび、ネアンデルタール人の歯石から、彼らの生活が詳細に描き出された。
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現生人類の分散を描く
地理的に多様な人類集団の高カバー率のゲノム塩基配列が得られたことで、地球全体に広がった現生人類の分散について、そして地勢がゲノムの多様性をどのように形成したかについて、手掛かりが得られた。
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現代人の免疫応答を左右するネアンデルタールDNA
欧州系集団とアフリカ系集団の免疫細胞を比較した2つの研究から、これらの集団間に見られる、感染に対する免疫応答の強さや自己免疫疾患への罹患リスクの違いが、ネアンデルタール人由来のDNAの有無によって説明できる可能性が示された。
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忘れられた大陸
中国で発見された化石人骨が、現生人類とその近縁種の進化をめぐる通説に挑戦状を叩きつける。
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ホビットの祖先?小型成人の骨発見
フローレス原人の祖先のものかもしれない化石がついに発見された。
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43万年前のヒト核ゲノムで判明した驚きの人類進化史
43万年前の謎の旧人類シマ人の核DNAの配列が解読された。シマ人の正体が判明したのと同時に、現生人類とネアンデルタール人の種分岐が想定外に古かったことも分かった。
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中国で出土した歯が示す、初期人類の旅
中国での「驚くべき」発見によって、ホモ・サピエンスが約10万年前に欧州へよりも先にアジアに到達していたことが明らかになった。
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クラウドソーシングで掘り当てた未知の初期人類
南アフリカの洞窟で未知の化石人類のものと思われる大量の骨が発掘された。このプロジェクトを率いる古人類学者は、ソーシャルネットワークを使って協力を呼び掛けることで発掘時から作業を進めてきた。 現在は、化石データを公開して研究者らの意見を求めている。
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現代人の体質や病にネアンデルタールDNAの影
現生人類は、旧人種との性交渉でアフリカ外の環境に対処する能力を獲得した。そして、私たちに残る旧人種のDNAは今も、喘息や皮膚病、さらにはうつ病に至るまで、さまざまな形で影響を及ぼしていることが分かってきた。
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欧州最古の現生人類化石、4世代前にネアンデルタール人と混血か?
ルーマニアで出土した4万年前の下顎骨のゲノムが解析され、この現生人類の4~6世代前の祖先にネアンデルタール人がいたことが分かった。これまで混血が起こったのは中東でのみだと考えられていたが、 今回の研究結果で欧州においても起こっていた可能性が高まった。
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エチオピアでヒト属最古の化石発見!
人類の出現時期を50万年さかのぼらせるエチオピアの新たな化石と、ホモ・ハビリスの基準標本の再復元で得られた3次元モデルから、人類の誕生とその進化の過程は予想以上に込み入っていたことが示された。
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ネアンデルタール人と現生人類は隣り合って生活していた
イスラエル・マノットの洞窟で、約5万5000年前の新人型ホモ・サピエンスの頭骨が初めて発見された。この年代の中東にはネアンデルタール人が先住していたことが化石から示されており、彼らが共存していた可能性が高まった。
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4万5000年前の現生人類のゲノム配列が明らかに
ホモ・サピエンスのDNAとしてこれまでで最も古いものが得られた。保存状態が非常に良かったため、詳細なゲノム配列解読に成功した。
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ネアンデルタール人が絶滅したのは4万年前
ネアンデルタール人が欧州から消えた時期は定説よりもはるかに早かったことが、改良型の放射性炭素年代測定法により明らかになった。
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我々の内なるネアンデルタール人
現生人類はネアンデルタール人との交雑によって寒冷気候への対処能力を高めたことが、今回ゲノム解析から明らかになった。ただ、この交雑でできた雑種はどうやら生殖能力が低かったようだ。
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デニソワ人に見つかった未知の絶滅人類の痕跡
今回、ネアンデルタール人とデニソワ人のゲノムの復元に成功し、高品質ゲノムが得られた。解析結果から、未知の古代人集団の存在が示唆され、さらにこれら3種と現生人類の間で種間交雑が行われていたことが示唆された。
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ゲノムが教えるアフリカ人の移動史
新しいアレイ用マーカーが開発され、アフリカ南部のコイサン族の一部が、アフリカを出た後に帰還した人々であることが明らかになった。
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ネアンデルタール人の皮革加工用道具
ネアンデルタール人は、 高級ハンドバッグの製造に使われている皮革加工用道具を作っていたようだ。
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ヒトの祖先には複数の近縁種がいた
約200万年前の化石から、かつてアフリカの平原には、少なくとも3つのヒト属種が存在していたことがわかった。
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新種の人類発見か?
骨の化石のDNA解析から、4万年前のシベリアに未知の人類がいたことが明らかに。