2023年12月号Volume 20 Number 12
AIと科学:研究者1600人の意見
世界中の1600人以上の科学者を対象にしたNatureのアンケート調査から、多くの科学者が、人工知能(AI)ツールは科学にとってますます一般的な存在となりつつあり、近い将来、研究の実践において中心的な役割を果たすことになると予想していることが分かった。同時に科学者たちは、強い懸念を抱いていることも明らかになった。
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リアルワールドエビデンスの今:第4回 より良い利活用を目指して
医療データベースの整備が進む中、全ての人が恩恵を享受できる仕組みづくりが問われている。
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[広告記事] 新型コロナウイルス:教訓と次のパンデミックへの備え
2019年末から今日までのCOVID-19のパンデミックへの対応についてどう考えるか。
Editorial
Research Highlights
リサーチハイライト
「適切な方式の農場によって森林の鳥類は繁栄する」「プラットホームでの列車の待ち方の背後にある数学」「カイメンは周囲の遺伝情報も吸い込んでいる」「氷河の融解ペースを速める気泡」、他。
News in Focus
クラゲも経験から学習する
脳を持たないミツデリッポウクラゲが、視覚的な手掛かりと機械的な手掛かりを用いて、障害物をよけるのを学べることが明らかになった。
英国がホライズン・ヨーロッパに復帰
英国の研究者たちは、ブレグジットを巡る英国とEUとの政治的対立の中、研究資金プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」から2年にわたって締め出されていた。
AlphaFoldの予測構造データベースから得られた新知見
タンパク質予測構造データベースの網羅的解析により、遠縁のタンパク質間の予想外の構造的関連や、全く新しい構造が見つかった。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が惑星形成過程でも成果
惑星が誕生する場所、原始惑星系円盤に関する多くの知見がジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で得られている。
超高精度なゲノム編集技術が米国で初の臨床試験
ゲノムに望みの変更を加える一塩基編集を使った白血病治療の臨床試験が始まった。
NSFが先住民科学センターに数百万ドルを投資
米国が新たに立ち上げる研究拠点は、先住民族と提携して、農業や気候などについて研究する予定である。
超高速「アト秒」レーザーを開発した物理学者にノーベル賞
超短パルス光を生成させる手法を開発し、電子の詳細な研究を可能にした3人がノーベル物理学賞を受賞した。
COVID-19に対するmRNAワクチン開発の先駆者にノーベル医学生理学賞
数百万人もの命を救ったワクチンの土台を築いたのは、分子の微調整だった。
微小な「量子ドット」にノーベル化学賞
エレクトロニクスから生体撮像まで、さまざまな分野で用いられるナノ粒子に関する研究で、3人の化学者が2023年のノーベル化学賞を受賞した。
心を読む機械を悪用した人権侵害を防止する
脳の活動を記録したり変化させたりするデバイスは、市民の自由を脅かすような、プライバシーに関わる問題を引き起こす恐れがある。
Features
世界のSDGsの進捗状況を知っていますか?
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」は、2030年までに極度の貧困を終わらせ、環境をきれいにし、人々の幸福度を高め、平等を推し進めることを目指している。
AIと科学:研究者1600人の意見
Natureの調査から、科学者たちは、人工知能(AI)ツールの研究への利用が増えてきたことに強い期待と懸念の両方を感じていることが分かった。
細胞外小胞による分子送達は、病気を治療できるか?
どうして、細胞は細胞外小胞と呼ばれる小胞を放出するのだろうか?そして、放出された小胞はどこへ運ばれ、その目的地で何をするのだろうか?
News & Views
仔の鳴き声が母親の神経回路を形成する
生まれたばかりの哺乳類は皆鳴く。母親を刺激して鳴いている仔の世話をさせる神経回路がマウスで特定された。同時に、仔の鳴き声が長く続いた場合にのみ、母親の子育て行動が促進される機構も明らかになった。
28Oの初観測で示された魔法性の消失
酸素の最も重い同位体28Oは、中性子と陽子が原子核内に強く束縛された「二重魔法数核」だと考えられてきた。今回、この同位体が非束縛状態で存在することが観測によって明らかになり、その魔法性に疑問が投げ掛けられている。
幹細胞からの合図が腫瘍を椎骨に引き付ける
腫瘍細胞は、長骨よりも椎骨に移動する傾向があるが、その根底にある機構はよく分かっていなかった。今回、椎骨を生み出す幹細胞が腫瘍細胞を引き付ける因子を作ることが明らかになった。
Advances
2100万光年先の超新星
近くで起こった超新星爆発が恒星の終末期の詳細について教えてくれる。
Where I Work
Elizabeth Hilborn
Elizabeth Hilbornは、ミツバチ専門の獣医サービス「Bee Well Mobile Veterinary Services(米国ノースカロライナ州ケンリー)」運営者。
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