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MHC領域と多発性硬化症との関連におけるHLAクラスII領域の主要な役割

Nature Genetics 37, 10 doi: 10.1038/ng1647

多発性硬化症に対する遺伝的な感受性は、主要組織適合複合体(MHC)の、特にHLA-DRB1およびHLA-DQB1遺伝子に関連している。遺伝子座と対立遺伝子の両方の異質性がこのゲノム領域に報告されている。多発性硬化症感受性の原因となるのは、MHCをコードする領域近傍の遺伝子であるHLA-DRB1そのもの、あるいはこれらの遺伝子座の組み合わせであるかどうかを明らかにするために、我々は多発性硬化症のカナダとフィンランドの1185家系(n=4203の罹患者)を、MHCとその隣接ゲノム領域にコードされる遺伝子にまたがる高密度SNPパネルを用いて遺伝子型判定した。カナダとフィンランドの検体における最も強い関連は、HLAクラスIIゲノム領域のブロックにおいて観察された(カナダP < 4.9x 10-13、フィンランドP < 2.0x 10-16)が、最も強い関連はHLA-DRB1P < 4.4x 10-17)であった。HLA-DRB1あるいは最も有意なHLAクラスII ハプロタイプブロックで条件を変えても、HLAクラスIIゲノム領域非依存的な関連を示すどんな追加ブロックもSNPも見いだせなかった。したがってこの研究は、多発性硬化症に対するMHCに関連した感受性が、そのHLAクラスII対立遺伝子群との相互作用と、その遺伝子群に隣接する多型によって決定されることを示している。

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