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遺伝子内の縦列反復配列は機能的な多様性を生みだす

Nature Genetics 37, 9 doi: 10.1038/ng1618

縦列に反復したDNA配列はゲノムの高度に動的な構成要素である。ほとんどの反復配列が遺伝子間領域にあるが、コード配列や偽遺伝子内にあるものもある。ヒトでは、遺伝子内の三塩基反復配列の伸長は、ハンチントン舞踏病や脆弱X染色体症候群などのさまざまな疾患に関連している。こうしたゲノムにおける遺伝子内反復配列の存在は、代償となるような利点をもつのではないかという示唆を与える。本論文では、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)ゲノムにおいて、遺伝子内に反復配列をもつほとんどの遺伝子が、細胞壁タンパク質をコードしていることを示す。その反復配列は、その遺伝子内あるいはその遺伝子と偽遺伝子間の頻繁な組換え過程の引き金となり、その結果、遺伝子サイズの伸縮を引き起こす。この遺伝子サイズの変化は、表現型(例えば、接着、凝集またはバイオフィルム形成)における量的変化を生みだしている。我々は菌類や他の病原菌において、遺伝子内反復配列数の変化が細胞表面抗原の機能的な多様性を生みだし、環境に迅速に適応して宿主免疫系を回避できるようにしていると考える。

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