Letter ありふれた欠失とSNPはヒトゲノムのなかで連鎖不平衡である 2006年1月1日 Nature Genetics 38, 1 doi: 10.1038/ng1695 ヒトは身長、目の色、病気に対する感受性などのような表現形質において大きな多様性を示す。個人間におけるゲノムDNA配列の違いが、これらの複雑な形質の遺伝性の部分に関与している。報告によると、中程度および大規模レベルのDNAコピー数と構造の多様性は、個人間の遺伝的多様性の重要な原因となるに十分なほどたくさんあると示唆されている。特定の形質がゲノムの座位と連鎖していることを同定する連鎖解析は、主としてSNPにもとづく遺伝子型判定に焦点を当ててきているので、ありふれた構造多型がありふれたSNPと連鎖不平衡にあるかどうか、そしてそれらがSNPを使った研究で間接的に調べられるかどうかを見いだすことは重要である。本論文では、70bpから7kbにおよぶ100の欠失多型について解析をおこなった。同一の基準で確認したありふれた欠失とSNPは、周りのSNPと基本的に同様の連鎖不平衡の分布を示すことがわかった。このことは、これらの多型は進化的な歴史を共有しており、ほとんどの欠失多型は、SNPを中心とする連鎖解析で代替することにより効果的に検査できることを示すものである。 Full text PDF 目次へ戻る