1. Nature Japan
  2. Nature Genetics
  3. v39 n11
  4. X染色体の相同な領域での対合には転写とCtcfタンパク質が必要であるという証拠
Letter

X染色体：X染色体の相同な領域での対合には転写とCtcfタンパク質が必要であるという証拠

Nature Genetics 39, 11 doi: 10.1038/ng.2007.5

哺乳動物では、X染色体の不活化（XCI）によって雌のX染色体の片方を不活化することにより、雌雄のX染色体の遺伝子量を均等に保っている。互いに排他的に活性化X染色体（Xa）と不活化X染色体（Xi）を構成するために、２つのX染色体が相同領域間の対合を通してトランスに連絡を取り合う過程が必要である。対合はTsixとXite遺伝子内にある15 kbの領域に依存している。本論文では、分子的な機序につき詳細に解析し、対合はTsixとXiteのほとんど配列相同性のない1〜2 kbの小断片によって繰り返されていることがわかった。しかしそれらに共通の特徴として、クロマチン絶縁体であるCtcfタンパク質が存在しており、我々はこれが対合に必須であることを発見した。これとは対照的に、Ctcfと相互作用するYy1は必要でなかった。対合はまた転写にも依存していた。転写を抑制すると新しい対合は起こらなかったが、すでに存在している対合には影響を与えなかった。反応速度論的には対合の半減期は1時間未満であった。我々は対合にはCtcfの結合と、Tsix とXiteの共発現が必要であることを提唱する。
Full text
PDF

目次へ戻る

advertisement
プライバシーマーク制度