Letter 統計:被験者を推論するための遺伝子型頻度を用いたゲノムワイド関連解析における新しい統計手法とその検出力 2009年11月1日 Nature Genetics 41, 11 doi: 10.1038/ng.455 症例対照研究において、遺伝子型頻度のようなゲノムワイド関連解析(GWAS)の統計結果は、最近までしばしば公共のウェブサイトから公開されてきた。というのは、これらの結果に、ある個人のデータが入っているかどうかを知ることのできる情報はほとんど含まれていないと考えられていたからである。Homerらは最近、混合されたDNAサンプルからある個人の関与について検出する法医学的な手法を、GWASの集合的なデータに適用可能であることを示した。今回、私たちは、ある特定の個人、もしくは近親者がGWASに関与しているかどうか、もし関与しているなら、その表現型の状態はどうかを推論できる方法として、尤度法のフレームワークを用い、遺伝子型頻度と各個人の遺伝子型から推論する統計手法を工夫した。Homerらの手法が、SNPプローブの強度もしくは対立遺伝子頻度の違いにもとづいているのと異なり、私たちの統計手法では、遺伝子型頻度の対数を比較している。私たちはこの統計手法における理論的な検出力を示すとともに、SNPの選択について、無作為に、もしくは関連の上位として抽出する数を変えた場合における実験でのパフォーマンスについて精査を行った。 Full text PDF 目次へ戻る