Article ダイズの塩基配列再決定:野生ダイズおよび栽培ダイズ31種のゲノム配列再決定で遺伝的多様性および選択のパターンが明らかにされた 2010年12月1日 Nature Genetics 42, 12 doi: 10.1038/ng.715 本論文では、ダイズのゲノム全域にわたるゲノム配列の多様性パターンを大規模に解析した結果を紹介する。合計17野生種および14栽培種を対象に、イルミナ社のゲノムアナライザーIIを利用して、約5倍の深度、90%を超えるカバー率で、ダイズのゲノム塩基配列再決定を行った。野生種と栽培種とでゲノム配列の差異パターンを比較することにより、野生種の対立遺伝子多様性が高いことが明らかにされた。ダイズゲノムに高レベルの連鎖不平衡が認められたことは、マーカーを利用したダイズ育種のほうが、ゲノム地図を用いたクローン化よりも容易である可能性を示唆している。我々は、連鎖不平衡ブロックの部位や分布を明らかにし、QTLマッピングおよび関連解析に有用と考えられるタグSNPを205,614か所特定した。今回のデータは、野生ダイズを解析し、今後の育種および量的形質の解析を促進するための重要な資源をもたらすものである。 Full text PDF 目次へ戻る