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糖尿病:大規模関連解析によって同定された12の2型糖尿病感受性遺伝子座

Nature Genetics 42, 7 doi: 10.1038/ng.609

ヨーロッパ系の2型糖尿病(T2D)患者8,130人と対照38,987人を対象にしたゲノムワイド関連解析のデータを合算し、さらに、これとは別の、34,412症例と59,925対照例のメタ解析において、今まで同定されていなかったシグナルを再検討して、Pcombined<5×10−8でT2Dとの関連を示すシグナルを新たに12個同定した。これらのシグナルには、KCNQ1遺伝子座の以前に同定されたものとは異なるシグナル、知る限り最初の報告となるX染色体上の(DUSP9近傍の)シグナル、単一遺伝子性の糖尿病と多因子性の糖尿病の遺伝子座に重複しているシグナル(HNF1Aにおける)が挙げられる。同定された遺伝子座は、膵β細胞の(インスリン産生)機能とインスリンの作用の両方に影響するものである。また、全体として、T2Dに関連を示すシグナルは細胞周期調節に関与する遺伝子群に富んでいることが明らかになった。さらに、T2D感受性遺伝子座のかなりの部分が、T2Dと無関係に見える多因子性疾患の関連シグナルを有することも示す。

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