Analysis SNP解析:ゲノムワイド関連解析からの効果サイズ分布の推定と将来の発見に向けた意味 2010年7月1日 Nature Genetics 42, 7 doi: 10.1038/ng.610 これまでに行われたゲノムワイド関連解析(GWAS)による知見に基づいて、感受性遺伝子座の数と形質に対する効果サイズ分布を推定する方法論について報告する。今後のGWASでは、効果サイズの推定分布値を利用して強力な統計計算を行うべきであると提案する。身長、クローン病、乳腺、前立腺、大腸直腸がん(BPC)についてすでに報告されているGWASの知見を用いた結果、これらの形質のそれぞれには、低浸透率・高頻度の変異(variant)の範疇に入る未発見の遺伝子座が見つかることが多いという結論に至る。これらの遺伝子座は、十分に強力なGWASならば検出でき、あわせるとこれらの形質について知られている遺伝率(heritability)の少なくとも15〜20%を説明できる。しかしBPCがんについては、家族集積が弱く、高頻度の変異だけによるリスクモデルでは、たとえ新しい発見があっても、控え目な識別力(曲線下の63.5%の面積相当)しかもたないことが示唆される。 Full text PDF 目次へ戻る