Letter 糖尿病:南アジア系集団のゲノムワイド関連解析から 6箇所の2型糖尿病感受性座位を新たに同定 2011年10月1日 Nature Genetics 43, 10 doi: 10.1038/ng.921 南アジア系集団を対象に2型糖尿病(T2D)のゲノムワイド関連解析を行った。関連発見解析にはロンドン、パキスタン、シンガポールにおける解析から抽出したT2Dの5,561人、対照14,458人を用いた。T2Dと関連が認められるSNPを20種類のを同定し(P<10−4)、 同じく南アジア系集団のT2Dの13,170人、対照25,398人を用いて、その関連の再現性を調べた。その結果、T2Dと関連する頻度の高い多型を6箇所の座位に同定した(P=4.1×10−8からP=1.9×10−11で、GRB14、ST6GAL1、VPS26A、HMG20A、AP3S2、HNF4A)。そのうち、GRB14のSNPはインスリン感受性にも関連(P=5.0×10−4)し、またST6GAL1およびHNF4AのSNPは膵β細胞の機能にも関連(ぞれぞれP=0.02、P=0.001)している。今回の研究成果は、T2D発症のメカニズムについてのこれまでとは異なる手がかりを与えるもので、T2D発症の増大が見られる南アジア人を対象とした関連解析から新たな発見が導かれる可能性を示すものである。 Full text PDF 目次へ戻る