Letter 血圧:ゲノムワイド関連解析により脈圧と平均動脈圧に影響を与える6つの座位が同定された 2011年10月1日 Nature Genetics 43, 10 doi: 10.1038/ng.922 ヨーロッパ人を対象にした研究で、多くの遺伝的座位が収縮期血圧(SBP)と拡張期血圧(DBP)に関連することが報告されてきた。本報告では、脈圧(PP)と平均動脈圧(MAP)のゲノムワイド関連解析について報告する。最初の解析(N=74,064)と追試(N=48,607)により、ゲノムワイドに有意(P=2.7×10−8〜P=2.3×10−13)な座位として、4つの新しいPP座位(CHIC2近傍の4q12、PIK3CG近傍の7q22.3、NOV内の8q24.12、ADAMTS8近傍の11q24.3)、2つの新しいMAP座位(MAP4内の3p21.31、ADRB1近傍の10q25.3)、脈圧と平均動脈圧の両方に関連し、最近東アジア人のSBPとも関連することが報告された1つの座位(FIGN近傍の2q24.3)を同定した。この新しく同定されたPP座位のうち3つについては、SBPに対して予測される影響はDBPに対するものとは逆で、これまでに報告された多くのSBPとDBPに関連した頻度の高い多型が、SBPとDBPに対して同じ方向の影響を与えるのとは対照的であった。これらの結果は、血圧の変化に影響を与える新しい遺伝的経路を示唆するものであり、それらのなかには、SBPとDBPに対して違った影響を与えるものがある可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る