Letter 脊椎炎:中国漢民族でのゲノムワイド関連研究から強直性脊椎炎の新規感受性座位が同定される 2012年1月1日 Nature Genetics 44, 1 doi: 10.1038/ng.1005 強直性脊椎炎の感受性座位を同定するために、中国漢民族において2段階のゲノムワイド関連研究を行った。発見段階では、1,356,350個の常染色体SNPを強直性脊椎炎の患者1,837人と対照4,231人において解析した。検証段階では、関連が示唆される30個のSNPについて、さらに強直性脊椎炎の患者2,100人と対照3,496人において解析した。我々は、2個の新規感受性座位を、5q14.3のEDIL3とHAPLN1の間(rs4552569、P=8.77×10–10)、および12q12のANO6内(rs17095830、P=1.63×10–8)に同定した。我々はまた、主要組織適合複合体(MHC)領域内(最も強い関連を示したSNP、rs13202464、 P<5×10–324)と、2p15(rs10865331、P=1.98×10–8)に、これまでにヨーロッパ系集団において報告されている関連を確認した。我々は、MHC領域内のrs13202464が、中国系集団におけるHLA-B*27多型(HLA-B*2704、HLA-B*2705およびHLA-B*2715を含む)のリスク効果を主に説明することを示す。今回新たに発見された2座位には骨形成と軟骨の成長に関係のある遺伝子が関与していることから、強直性脊椎炎の病因にこれらの遺伝子が関与する可能性が示唆される。 Full text PDF 目次へ戻る