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アトピー性皮膚炎:ゲノムワイド関連解析研究により日本人集団で8つの新しいアトピー性皮膚炎感受性座位を発見
Nature Genetics 44, 11 doi: 10.1038/ng.2438
アトピー性皮膚炎は頻度の高い皮膚の炎症性疾患であり、遺伝要因と環境要因の相互作用により生じる。日本人の計3,328人のアトピー性皮膚炎患者と計14,992人の対照群について行ったゲノムワイド関連解析(GWAS)および追認解析の結果、我々は以下に示す8つの新規感受性座位を同定した。IL1RL1-IL18R1-IL18RAP(Pcombined=8.36×10−18)、主要組織適合性複合体(MHC)領域(P=8.38×10−20)、OR10A3-NLRP10(P=1.54×10−22)、GLB1(P=2.77×10−16)、CCDC80(P=1.56×10−19)、CARD11(P=7.83×10−9)、ZNF365(P=5.85×10−20)、CYP24A1-PFDN4(P=1.65×10−8)である。さらに、ヨーロッパ人、中国人のGWASで、ならびにアトピー性皮膚炎のGWASのメタ解析で以前に報告されている座位であるFLG、C11orf30、TMEM232-SLC25A46、TNFRSF6B-ZGPAT、OVOL1、ACTL9、KIF3A-IL13との関連も確認した。これらの発見はアトピー性皮膚炎の遺伝的要因に関する理解を深めるものである。