Letter トウモロコシと生態学:雑種トウモロコシの複雑な雑種強勢形質をゲノムおよび代謝から予測する 2012年2月1日 Nature Genetics 44, 2 doi: 10.1038/ng.1033 トウモロコシは、植物遺伝学の優れたモデル生物であるとともに、食糧、飼料、およびバイオエネルギーの生産に関して世界で最も重要な作物である。近年の全ゲノム関連解析および代謝プロファイル研究は、量的形質に関して原因遺伝子座および中心的な代謝調節因子を明らかにすることを目的としていた。本論文では、大規模なゲノム情報および代謝情報を利用して雑種検定交雑の複雑で多遺伝子性の高い形質を予測する補完的な方法を紹介する。世界各地から入手した285種類のデント種近交系株を2種類の検定系統と交雑させ、SNP 56,110個および代謝物130個を利用することにより、バイオマスおよびバイオエネルギーに関連する7形質に関して、交雑の組み合わせ能力が予測された。すべてのSNPまたは代謝物の影響を当てはめることにより、全ゲノムおよび代謝物の予測モデルが構築された。予測の精度は、SNPが0.72~0.81、代謝物が0.60~0.80であり、優良な雑種を得るための潜在能力に関してさまざまな近交系株の大規模なコレクションを確実にスクリーニングすることを可能にするものであった。 Full text PDF 目次へ戻る