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加齢黄斑変性:CFI遺伝子のありふれた機能的変異が加齢黄斑変性の高リスク要因
Nature Genetics 45, 7 doi: 10.1038/ng.2640
加齢黄斑変性(AMD)の遺伝性の半分までがありふれた変異で説明されている。我々は本論文で、CFIのp.Gly119Arg置換をコードしているまれな高浸透度のミスセンス変異がAMDの高リスク要因 [ P = 3.79×10−6、オッズ比(OR)= 22.20、95%信頼限界(CI)= 2.98~164.49 ] であることを報告する。p.Gly119Arg置換を持つ症例の血漿および血清は、液相あるいは細胞表面でC3bの分解を起こす活性が対照群に比べ低かった。組換えタンパク質を用いた研究では、Gly119Arg変異タンパク質は野生型タンパク質に比べ低レベルで発現・分泌されていることが示された。これらの所見と一致して、ヒトのArg119をコードしているCFIのmRNAは、Gly119をコードしている野生型mRNAに比べて、ゼブラフィッシュの網膜の血管の厚さや分枝を制御する活性が低かった。総合すると、これらの所見はまれな高浸透度の変異がAMDの遺伝要因に寄与していることを示すものである。