Technical Report

人口統計学:SNPの頻度スペクトルを用いた集団サイズ変化の探索

Nature Genetics 47, 5 doi: 10.1038/ng.3254

人口の歴史的な変遷を推定することは、集団遺伝学の分野では重要である。既存の推定方法の多くは、あらかじめ定義された単純な集団モデルに基づくものであり、探索的な解析よりも、仮説の検証により適した手法である。我々は今回、モデルについて柔軟な手法を新たに開発し、階段プロット(stairway plot)と名付けた。この手法はSNP頻度スペクトルを用いて集団サイズの経時的な変化を推定するものである。本手法は、何百人もの全ゲノム配列に適応可能である。大規模シミュレーションを用いて、人口動態の歴史の推論、特に最近の集団サイズの変化についての本手法の有用性をここに示す。1,000人ゲノムプロジェクトから得た9つの集団における全ゲノム配列データに本手法を適用し、1万年〜20万年前のヒト集団の変動パターンを明らかにした。

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