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大うつ病:ヨーロッパ系の人における大うつ病のリスクに関連する15の遺伝的座位の同定

Nature Genetics 48, 9 doi: 10.1038/ng.3623

大うつ病性障害(MDD)の遺伝性を支持する強い証拠があるにもかかわらず、これまでのゲノムワイド研究では、ヨーロッパ系の人におけるMDDリスク座位が同定できていない。我々は、23andMeの自己申告データを用いて、うつ病の病歴が報告されている75,607人と、うつ病の病歴がないと報告されている231,747人のデータを用いて、公開されているMDDゲノムワイド関連研究の結果をもとにメタ解析を行った。うつ病の診断あるいは治療の自己申告に関連する4つの領域に、独立した5個のバリアントを同定した。メタ解析でP値 < 1.0× 10−5の座位については、23andMeの追試データセット(症例45,773人と対照106,354人)でさらに解析した。3つ全てのデータセットのジョイント解析では、ゲノムワイドな有意水準に達したものは、15の領域に由来する独立の17個のSNPである。これらの座位のいくつかは精神医学的形質についてのゲノムワイド関連研究にも関係していた。これらの研究は、大規模な消費者ゲノムデータが、神経精神疾患ゲノミクスを確認する従来の手法で収集されたデータを強力かつ効率的よく補うことの証拠を示している。

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