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パーキンソン病:ゲノムワイド関連解析のメタアナリシスにより17の新規パーキンソン病リスク座位を同定
Nature Genetics 49, 10 doi: 10.1038/ng.3955
一般的なバリアントのゲノムワイド関連解析(GWAS)により、現在までに少なくとも24のパーキンソン病(PD)リスク座位が同定されている。新しい座位を発見する目的で、6476例のPD症例と30万2042例の対照を比較したGWASを実施し、さらに1万3000例以上のPD症例と9万5000例以上の対照が含まれる最近の研究を用いて、9830の重複するバリアントに関するメタ解析を行った。次に、35の座位(P < 1× 10−6)について、5851例の症例と5866例の対照からなる再現コホートで検証した。これらの2万6035例の症例と40万3190例の対照を合わせて解析した結果、17の新規リスク座位(P < 5 × 10−8)が同定された。リスク遺伝子候補を座位に帰属させるにあたっては、神経系での発現を重視する方法をとった。41のPDリスク座位のうち29において、インデックスバリアントと連鎖不平衡にある、タンパク質コード配列またはシス遺伝子発現量的形質座位(cis-eQTL)のバリアントが同定された。これらの結果は、PDのリスクにオートファジーおよびリソソーム生物学が重要な役割を果たしていることを示しており、これまで知られていなかったPDの新規薬物標的を示唆するものである。