Analysis

低頻度バリアント:低頻度バリアントの機能的構造から、コード領域および非コード領域のアノテーションに対する負の選択の強度が明らかになる

Nature Genetics 50, 11 doi: 10.1038/s41588-018-0231-8

非コード領域におけるありふれたバリアントの遺伝率は、細胞タイプ特異的に、機能アノテーションの付いたバリアントに集中していることが広く報告されている。しかし、低頻度バリアントの機能がどんな構造で成り立っているかはほとんど明らかになっていない。我々は、英国バイオバンクの40の形質に関する広範な機能アノテーションセットについて、遺伝率を低頻度バリアントバリアント(0.5% ≤ マイナー対立遺伝子頻度 < 5%)とありふれたバリアント(マイナー対立遺伝子頻度 ≥ 5%)に分割した。非同義のコードバリアントは、低頻度バリアントの遺伝率(h2lf)の17 ± 1%を説明するのに対し、ありふれたバリアントの遺伝率(h2c)の2.1 ± 0.2%を説明することが分かった。対応する形質のh2cに有意に濃縮されていた、細胞タイプ特異的な非コード領域アノテーションは、ほとんどの形質のh2lfにも同様に濃縮されていたが、脳関連のアノテーションや形質では濃縮の程度が高かった。例えば、脳の背側外側前頭前野のH3K4me3標識は、神経症的傾向のh2lfの57 ± 12%、h2cの12 ± 2%を説明する。前向きシミュレーションから、低頻度バリアントの濃縮は、アノテーションにおける原因バリアントの平均選択係数に依存することが確認され、また、原因となるまれなバリアント(マイナー対立遺伝子頻度 < 0.5%)の効果量偏差を予測するのに用いることができる。

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