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ポリジェニックリスクスコア:ヘモグロビンA1Cレベルに基づく糖尿病診断は2万1293のまれなバリアントと22のありふれたバリアントを組み合わせた多遺伝子スコアにより改善される

Nature Genetics 54, 11 doi: 10.1038/s41588-022-01200-1

多遺伝子スコア(PGS)は、ありふれた遺伝的バリアントの効果を組み合わせて、複雑疾患のリスクあるいは治療戦略を予測するものである。PGSにまれなバリアントを追加することの利点はほとんど分かっておらず、系統的に行うには課題がある。本研究では、まれなバリアントによるPGSを構築する方法を開発し、その方法を用いて、2型糖尿病(T2D)の診断のために遺伝的に修正されたヘモグロビンA1C閾値を計算した。結果として得られるまれなバリアントによるPGSは、高度な多遺伝子性(154遺伝子で2万1293のバリアント)を示し、非常にまれなバリアント(72.7%が3人未満にしか観察されない)に大きく依存しており、偶然と予想されるよりも有意に多くの未診断のT2D症例を見出した(オッズ比 = 2.71、P = 1.51 × 10−6)。ありふれたバリアントとまれなバリアントを組み合わせたPGSは、米国において誤って診断されているT2Dの490万症例を明らかにすると予想される。これはありふれたバリアントによるPGSのみで見いだされるよりも約1.5倍多い。これらの結果は、まれなバリアントから複雑形質のPGSを構築する方法を示しており、また、ありふれた疾患に対する精密医療の手法において、まれなバリアントがありふれたバリアントを補強することを示唆している。

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