Brief Communication
腫瘍変異量:腫瘍の染色体異数性は、複数のがん種において免疫療法後の生存を予測する
Nature Genetics 54, 12 doi: 10.1038/s41588-022-01235-4
腫瘍変異量(TMB)は、複数のがん種において免疫療法応答の有望なバイオマーカーとして浮上しているが、TMBの低い腫瘍患者の臨床転帰にはばらつきが認められる。本研究で我々は、免疫療法を受けた腫瘍患者において、TMBが低い場合(80パーセンタイル未満)には、腫瘍の染色体異数性が独立した予後予測値を提供することを明らかにした。TMBの低い腫瘍において、染色体異数性スコアの高値は免疫療法後の予後不良と関連していたが、TMBの高い腫瘍では関連していなかった。重要なことは、染色体異数性スコアは既存の臨床ターゲットシークエンシング技術によって計算可能であるため、臨床バイオマーカーとして展開しやすいことである。