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顔貌:東アジア系集団とヨーロッパ系集団の間に見られる顔貌の差異の基盤となる遺伝的バリアント
Nature Genetics 54, 4 doi: 10.1038/s41588-022-01038-7
ヒトの外見上の顕著な特徴である顔貌は、非常に高い遺伝性を有している。顔貌の遺伝的基盤に関する既存の研究は、主にヨーロッパ系のコホートで行われてきた。我々は、東アジア系の人の顔貌の大規模な三次元画像コレクションに、データ駆動型の表現型解析と多変量ゲノムワイドスキャンプロトコルを適用して、典型的な範囲の顔貌において、その多様性に関連する166(新規62)の座位と、それらに含まれる244のバリアントを特定した。新たに提案した多遺伝子形状解析により、東アジア系の顔貌に対するバリアントの効果は、ヨーロッパ系に対して一般化できることが示された。また、これに基づき、ヨーロッパ系集団と東アジア系集団の間に見られる顔貌の差異に関連する13のバリアントを特定した。進化的解析により、ヨーロッパ系集団と東アジア系集団の間に見られる鼻の形状の差異は、ヨーロッパ人の局所適応を主たる起因とした方向性選択によって引き起こされたことが示唆された。我々の結果は、集団間の顔貌の差異について、その遺伝的基盤を説明するものである。