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アルツハイマー病:ミクログリアにおけるアルツハイマー病の遺伝的バリアントの機能的特徴付け

Nature Genetics 55, 10 doi: 10.1038/s41588-023-01506-8

脳細胞でシス調節配列(cCRE)のアルツハイマー病(AD)遺伝率を調べると、ミクログリアでの遺伝率は脳の他の細胞タイプよりも大きい。しかし、こうしたゲノムワイド関連解析(GWAS)のバリアントがアルツハイマー病に関与するかどうか、またどのように関与するかは、いまだ明らかになっていない。本論文では、遺伝情報をミクログリア特異的な3Dエピゲノムアノテーションと統合することにより、181のcCREに存在する308の未報告ADリスクバリアントの優先順位付けを行った。また、ミクログリアを対象にした一細胞CRISPRiスクリーニングを行い、機能的バリアントと標的遺伝子の関係を明らかにした。さらに、ADバリアントは標的遺伝子発現において対立遺伝子不均衡を示すことを明らかにした。特にrs7922621のバリアントは、同じcCREの他の候補バリアントと比べて、TSPAN14発現の制御に効果的であり、細胞表面ADAM10の減少や可溶性TREM2(sTREM2)のシェディングの変更など、複数の生理的効果を発揮する。我々の研究は、AD関連バリアントの優先順位付けと特徴付けを系統的に行う手法を示しており、実験的に検証された細胞タイプ特異的な表現型や機序との遺伝的関連の解明を進めるためのロードマップになる。

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