科学論文に著者として名を連ねることは、研究に大きく貢献したことを意味します。オーサーシップは学術的、社会的、経済的な報酬に直結します。それと同時に、著者として出版された論文に対する責任が生じます。この報酬と責任は、例えば、その研究が何かの賞を受賞したときや、研究の結果が再現できなかったときなど、良くも悪くも大きな影響を与える可能性があります。このモジュールでは以下のことを学びます。
- 著者として記載するべきか、謝辞に含めるべきか:異なるケースにおける判断方法
- 科学研究の公正性の許容基準を逸脱したオーサーシップの慣行
- チーム内でオーサーシップと著者順について話し合うためのヒント
査読付きジャーナルに論文を投稿する場合、投稿先の選択は悩ましい問題です。科学誌の数はゆうに1万を超え、数多くの考慮すべき要素が存在します。ここでは、最適なジャーナルを選ぶヒントとなる、いくつかのステップについて解説します。
- ジャーナル選択の基準を決める
- 状況により優先順位が変更する可能性を考慮に入れる
- 問題のあるジャーナルの見きわめ方
投稿プロセスや実務的な部分はジャーナルによりに異なりますが、投稿プロセスには、その論理を形成する基本的な原則があり、ほとんどのジャーナルがそれを実践しています。このモジュールでは以下のことを学びます。
- 編集者が有用と感じる情報
- 編集者が有用と感じる情報をカバーレターに落とし込み、アブストラクトと重複することなく研究を要約する方法
- 投稿先から追加的に要請される可能性のある情報や文書
査読は科学の進歩に大変に重要な役割を果たします。批判もあるものの、広い観点で見て、査読は科学論文の品質を管理する最も効果的な方法と言えます。このモジュールでは以下のことを学びます。
- 異なる査読モデル
- 査読者のコメントへの返答の仕方
- 編集者が査読者を選ぶ方法
- 査読者になることの利点
このモジュールでは、審査、査読、判断プロセスにおける編集者、著者、査読者の役割について解説します。
- 経験豊富な編集者の忘れられない事例紹介
- 編集上の判断を、一般的な言葉で解釈する
- 査読者や読者からの批判に対する、感情的な反応と分別のある反応の違い
- 反論またはアピールするための手紙を書くときに役立つ助言
論文出版を円滑に進めるために、編集プロセスを知っておきましょう。編集者の判断基準を理解することで、編集者が出版したいと思うような論文を書けるようになる可能性が高まります。このモジュールでは以下のことを学びます。
- ジャーナルにより異なる編集プロセス
- 段階的に変わる原稿の取り扱い
- 原稿に対する編集部の初期判断
研究力を測る指標は、適切に用いれば、研究アウトプットを比較・評価する便利なツールとして使うことができます。このモジュールでは以下のことを学びます。
- どのような指標が用いられていて、どんな人が使っているのか
- 論文、著者、機関、国の評価に用いられる各種指標
- 指標の限界と、指標のあり方を変えようとする研究コミュニティーの努力
このモジュールでは、剽窃を中心に各種の科学的不正行為について概観します。剽窃にはどのようなものがあるのか、剽窃を防ぐためにジャーナルが行っているルーチンチェック、剽窃が疑われる場合の編集者の対応などについて説明します。
- 各種の不正行為
- 不正行為の具体例
- 論文を訂正または撤回すべき状況の見きわめ方
- さらなる情報や助言が得られる場所